Jul 7, 2009

「ポストモダンマーケティング」

スティーブン・ブラウン著

原題がすごいです。Forget the Customerですから。
一般的に言われる「顧客志向」に疑問を投げかけ、その方法では逆に顧客の支持が得られないよ、と言っています。そして、それじゃあどうすればいいのか、ということについて書いています。
内容は、それなりにおもしろかったです。ただ、別にそこまで目新しいことを言っているような感じはしなかったですが。

「誰もが例外なく顧客第一主義を主張し顧客を甘やかすことでは一致団結している世界で、競合優位をどうやって達成することができるのでしょうか」
という問題提起から始まり、ポストモダンマーケティングは
TEASE
・Trickery 「トリック」
・Exclusivity 「限定」
・Amplification 「増幅」
・Secrecy 「秘密」
・Entertainment 「エンターテイメント」
であると主張しています。

ちょっと違うかも知れませんが、「押してもだめなら引いてみな」みたいな感じでしょうか?
あと、ちょっと不思議な感じの人が以外にもてるとか。
「限定」についても、別に珍しい考え方ではないですよね。日本人はこんなの大好きです。
「増幅」については、口コミなんかまさにそうだと思います。
こう考えると、TEASEは別に新しい考え方でもないですね。まあ、新しかろうが新しくなかろうが、取り入れられるところは取り入れていくというだけですけど。

「他の誰かの反対をすることが賢いことが往々にしてあります。流行に反抗すること、流れに逆らって船を漕ぐことです。」
という部分が気に入りました。反対である必要はないと思うのですが、他人と同じことをやっているだけでは、他人よりちょっと前には行けても、ずっと前に行くのは困難でしょうね。
まあ、でもこれも当たり前のことですね。ただ、このことは思うほど簡単ではないので、こういうことを読むたびに自分に確認することが重要だと思います。

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