Dec 17, 2008

2100年には0.15-0.3℃気温が下がる?

クロード・アレグレという人の「環境問題の本質」という本を読んでます。
その中に気候変動についての章があり、京都議定書についても書いています。
著者によると、「京都議定書の適用は過去にもなかったし、今後も決してない」とのこと。

なぜなら・・・

京都議定書の内容は、CO2の排出量を1990年に比べて5%削減することですが、その成果を数理モデルによって計算すると、2100年には0.15-0.3℃気温が下がるという結果になるらしいです。

へえ、気温下がるんや。上がらへんのや。それやったら、結構効果あるやんけ。

と思ったんですが・・・、

その結果を説明した図も載っていまして、それを見ると、京都議定書なしの場合は1900~2100年の間に約2.0℃気温が上昇するのに対して、京都議定書ありの場合はそれが1.8℃程度に軽減するということだったようです。
な~んだですね。
100年で効果はせいぜい0.3℃、約15%ですか。つまり、年間0.003℃ですね。
「京都議定書の推定コストは、3700億ドルならびに数百万人の失業者」とのことですから、その効果が年間0.003℃ではね。ちょっとどうかと思ってしまいますね。


最近よく思うのですが、ここのところのCO2排出に関する世の中の動きはちょっと過敏というか神経質な感じがしています。 作為的なものすら感じます(こんなことを言うのは嫌なのですが)。
「何年後には何℃気温が上がる」だとか、「海面が何メートル上昇する」だとか、僕は怪しいもんだと思っています。そんなものどんな式で計算するのか、どんな条件を与えるのかによっていくらでも変わってくるからです。地球温暖化という結果を導くことを目的として、その目的に都合の良い式や条件を設定していないと言い切れるでしょうか。
温暖化を主張する人達がそうかどうかは知りませんが、なんとなくそんな匂いを感じています。
仮説を立てることは重要ですが、仮説を目的にするとろくなことはないと思っています。

温暖化に対する、現時点での僕の考えは以下の通りです。

そもそも、本当にCO2が気温上昇の主要因かどうか僕は知りません。
また、自然の気候変動メカニズムに対して、人間主導のCO2排出がどれだけの影響を与えるのか知りません。
確実に言えることは何なのか。それは過去の気温の実測値の推移です。それらからここのところ、気温が上昇しているのは確かなのでしょう。何年後に気温が何℃上がるかは知りませんが、実測値のデータは確実です。
そして、CO2がその気温上昇に何らかの寄与を本当にしているのであれば、その排出は抑えたほうが良いと思っています。でも、何が何でもCO2の排出を抑えるべきというのではなく、経済や国民生活に影響を与えない範囲で抑制できれば十分だと思います。
犯人かどうかわからないけど容疑者なので捕まえておこう、という程度でしょうか。

もちろん、今後の勉強や経験によって考えが変わることはあり得ます。
ただし、恣意的に、感情的に判断しないように注意したいと思います。
宗教ではないですから。科学ですからね。

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