バブルがはじけたようで、ここのところ大きく値を下げている原油です。
ついに1バレル40ドルを割ったようです。
「原油は数10年後に枯渇してしまう」などという話を耳にすることがあります。
特に最近は中国に代表される新興国の需要が非常に多くなっているという話もよく聞きます。
僕もそんな話を聞いて、「中国経済は発展してるし、世界の工場なんて呼ばれているし、めっちゃ原油を消費してるんやろうなあ」などと考えていました。
しかし本当のところはどうなのでしょうか?
今日の数字は上野泰也氏が「虚構のインフレ」という著書の中で引っ張ってきているIEA(International Energy Agency)のデータです。
中国の原油需要は日量754万バレルで、日本を追い抜き世界第2位らしいです。確かに中国の原油消費量は増大しているんですね。
しかし、世界第1位は当然ながらアメリカです。日量2079万バレルです。中国の2.75倍、日本の4倍です。まだまだ中国なんて目じゃないです。1位と2位の差が2.75倍なのですから、どれだけアメリカの消費量が大きいかということがわかります。
ところで、中国の原油需要は毎年30~40万バレル(日量)の規模で増加を続けており、今後も増加が続くようです。仮にアメリカの需要がそのままだとすると、約30年後に中国とアメリカの需要は同じくらいになります。まあ、アメリカの需要も伸びるのでしょうから、実際には50年後というところでしょうか。
もちろん、50年後にこれまでと同じペースで原油が消費できるかどうかは疑問ですが。
というか、それほど原油を使う必要がなくなっているかもしれませんね。
それにしても、アメリカが原油の消費を10%我慢すれば中国の5年分くらいの増加分をカバーできてしまうのだから、アメリカにちょっと我慢してもらえると環境的にも資源的にもいいんでしょうけどね。
成長期(かげりが見えてますが)の中国のことは、とりあえず大目に見てあげましょう。
今日のデータから、確かに中国の原油消費は伸びてきているが、思っていたほど現時点での需要は高くないことがわかりました。
これまでの僕の勝手なイメージと異なっており、勉強になりました。
No comments:
Post a Comment