Feb 21, 2011

公認会計士試験の目的って何?

公認会計士って大変なんですね。昨年の公認会計士合格者のうち、約4割が就職できてないらしいです。こちらのブログで知りました。「公認会計士 合格しても4割浪人 合格者増・不況が原因
確か、公認会計士になるためには、試験に合格後、2年間の実務経験が必要だったと思います。ということは、「会計士浪人」の人たちは正式に公認会計士になるための実務経験ができないことになりますので、試験に合格しても公認会計士の資格がもらえない人たちということになってしまいます。
なんだかなあ。。。
大変ですね。まあ、自分で選んだ道なんだろうから、しょうがないね。


上記ブログでは朝日新聞の記事を紹介してます。

金融庁は06年、「一般企業など幅広い分野で活躍が期待される」として、合格者数をそれまでの1千人台から2千~4千人台に増やしたが、監査法人以外への就職は依然として進んでいない。監査法人の内定者が全体の89.7%だったのに対し、一般企業と役所は計6.8%。前年の2.1%より増えたものの、「大半の企業は欲しがらないし、合格者も行きたがらない」(金融庁幹部)という状況だ。一般企業では資格取得の要件である会計実務を積める保証がないことが、合格者が敬遠する最大の理由という。
金融庁はこうした問題を解決するため、公認会計士試験の合格者をこれまでの2千人程度から、今年は1500人程度まで減らす方針を示している。資格制度も13年から大幅に変え、実務経験の条件を緩めた「企業財務会計士」と呼ばれる別の資格を新設する考えだ。
正直、「違うやろ」って思うわけです。06年の話もおかしいし、今回の話もおかしい。
これを読むと、公認会計士試験の目的が「試験合格者の数をコントロールすること」にしか思えないけど、そんなわけないじゃないですか。
この試験の本来の目的は「公認会計士としての職務を全うするのに必要な知識(、スキル)を備えているかを判断する」ことであるべき。だって資格試験なんやもん。


そもそも、資格試験で合格者数をコントロールしようということ自体がおかしい。合格者数は結果でしかないもん。
合格者をコントロールするための方法って、合格点は固定のまま、試験の難易度を上下させることでしょう。変更のたびに合格者のレベル、変わりますよ。公認会計士に仕事を依頼する企業にとってみれば、詐欺みたいなもんです。
それとも、試験自体を「上位1500人を合格とする」というようにしちゃいますか?合格者のレベルが安定しないし、年ごとの不公平感が大きいですよ。

公認会計士の仕事はこういうもの、というふうに決まっているのだから、その仕事をするのに不足なしと判断された人はみんな公認会計士になっていいんですよ。
その結果、公認会計士が多くなりすぎるから困るとか、仕事にありつけない、というのは全然別の話。だから試験の合格者を減らそう、とか増やそうとかありえないですわ。
公認会計士が多くなりすぎる、ってことは結局公認会計士の価値が下がるだけで、公認会計士なんてそんなもんよ、ってなるだけ。

公認会計士が多くなって、仕事にあぶれる人が出てきたり、ステータスが下がることが嫌なんであれば、公認会計士に求める仕事の難易度とか要項自体のレベルを上げるべきなんじゃないかな。
その上で、現職の公認会計士含めて新しい試験を受ける。だって、現職の公認会計士って、旧要項のもとでの公認会計士なんだから、新要項に変えた時点で試験受けなおさないとね。



言ってしまえば、公認会計士試験って、運転免許の仮免試験とか本試験と同じなんですよ。同じ資格試験。大学入試みたいに定員が決まってて、上から成績優秀者を定員になるまでとっていくような試験とは根本的に違うんです。
「免許をもっている人が多いから、今年の免許取得者は●●●●人にします」とか言われたらどうですか?「アホか!」ってなりませんか?
そういうことなんじゃないでしょうか。

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