Dec 31, 2010

10人程度の飛行機って可能なのか?

スカイマークについて、今日はこの記事がどうも気になってしまいました。
スカイマークはなぜ価格競争をやめるのか?
この中で、スカイマークの西久保社長の
日本のエアラインはほとんどがジェット機で100人以上が乗れる機体です。これがお客さんの少ない路線の収益を困難にしているのです。だからスカイマークは、不採算の空港に行くのは困難なのです。例えば、10人程度の飛行機を遣うことで、地方空港もにぎわうと思います。
とういうコメントを紹介しています。さらに、
わたし自身がパイロットライセンスを取って(全国の空港)71カ所を回ってきました。そこで思ったことは不要な空港はないということ。存在価値はあります。問題は空港ではなく、航空業界です。
という認識。


確かに、日本の航空業界に問題があることは確かなんでしょう。国内業界は寡占状態だったし、最大の航空会社だったJALは倒産したし。これまでの国内政治も含めて問題は多かったんでしょう。でも、本当に不要な空港はないのか?
こちらの記事では地方空港の9割が赤字だとのこと。やっぱり不要な空港が多いんじゃないの?
今年は新幹線も開通したし、大手航空会社の地方空港からの撤退、減便のニュースも目立ちました。今後もこの流れが続くんじゃないかな、と個人的には思ってしまいます。
黒字だったという5空港の内、富山空港も2014年の北陸新幹線開通後も黒字を継続できるとはちょっと思えないしね。東京へのフライトが激減するのは容易に想像できるし、そうなると収益ががくんと落ちると思います。
こんな状況なので、不要な空港はないというコメントにはちょっとクエスチョンです。どこまで本気で言っているのかはよくわからないところではありますが。作ってしまった以上は活用すべきだ、という意味でないといいのですが。


また、10人程度の飛行機ってのも僕にはよくわかりません。可能なんですか?
ペイするんですか?
LCC(ローコストキャリア)の代名詞、ボーイング737のキャパは100~200人程度だと思います。スカイマークもこの機体使ってます。
アメリカのLCCキャリアであるサウスウェストもこの機体を使っています。彼らはシンプルサービス、"15minutes-turn around"(着陸から次の離陸まで15分しか空港に滞在しないで、機体の稼働率を可能なだけ上げる)、コストの高いいわゆるハブ空港は避ける、などの方法でコストを下げ、低料金を実現しました。これは、低料金だから意味があったんだと思います。
10人程度のフライトって、実現したとして、料金はどうなんでしょうか?どうも、安くはなさそうな気がします。それでもいいのかな?
まあ、羽田無視で地方空港間を延々とあっち行ったり、こっち行ったりし続けるっていう運行になりそうかな。ひたすら飛ばし続ける。
それとも、料金高くてもいいから、少しでも早く地方間を行き来したいっていう人をターゲットにするのか?
定期便じゃなくてチャーターでは?って考えてみたけど、これはそもそもの意味合いが変わってきますね。


どんな形にせよ、10人程度の飛行機では西久保社長のコメントにあるような”地方空港がにぎわう”とはとても思えないです、僕には。素人考えですから、なんか根本的に間違ってるかもしれませんが。
それでも、まあ、実現したらしたで興味はあります。どんな感じで実現するのか?儲かるかどうかはしりませんが、面白いです。
実現しないとは思いますが。。。


余談ですが、A380で国際線をってのは面白いとは思います。10人程度の飛行機よりずっと面白い。他人ごとですからね。ただ、
”(5年前に国際線参入はないと発言したが)5年前のスカイマークは会社に力がなく、社員は国際線に憧れていたが、そうした声を押さえるためでした。”
ってのは、あまりに感じ悪いなあ。こんな社長やったら、僕は嫌やなあ。社内のコミュニケーションの問題だと思うんですけども。

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