Sep 27, 2009

葬式費用の全国平均は237万円

週刊エコノミスト 2009.9.29号です。
「葬式と墓そして寺」
なかなかおもしろい特集です。

まず葬式にかかる費用です。
データーの出所は日本消費者協会「第8回葬儀についてのアンケート」報告書だそうです。いろんな調査があるんですね。
 ①葬儀施行・火葬・霊柩車等の費用
   平均:142.3万円
   最多価格帯:100万円前後
 ②飲食接待費用
   平均:40.1万円
   最多価格帯:20万円前後
 ③宗教者へのお礼
   平均:54.9万円
   最多価格帯:30万円前後、60万円前後  
 合計(①+②+③)
   平均:237.3万円
   最低:20万円
   最高:1000万円
   最多価格帯:180万円前後
 
次に墓の費用です。寺に実家の墓がある人もいるでしょうが、ここでは、墓石付き墓地を買うとした時の値段です。
  東京郊外:150万円程度(約1平方メートル)
  23区内 :250万円程度(約0.3平方メートル)
東京は高いです。

葬式代・墓代に大体500万円くらいみておけば十分みたいですね。


葬式とか墓とかって、まだ僕の年齢では現実的に考えたことはありません。まだ30歳ですから。
でも、葬式代とか墓代って、いったいいくらくらいするものなのでしょうか?
それは、死ぬ時に最低限必要になるお金と考えてもいいでしょう。
であれば、30歳の今でも、数十年後に最低いくら必要なのかを知ることには意味があります。
その金額を頭に入れて、投資計画を立てたり、資産管理をすることができるからです。

年金暮らしになると仮定して、自分がいったい年金をいくらもらえるのか?
そして、生活費をいくらぐらい考えておけばいいのか(これはどのレベルの生活をするかによりますね)?
この予定生活費と年金の差額が自己負担分になります。
退職して年金暮らしを始めて、おそらく20年くらい生きることになるでしょう。
そうすると、
{(年間予定生活費)-(年金受給額)}×20年
が自己負担分で、普通は退職するまでに貯めておかなければならない資産です。
ここで、葬式代などを理解しておくことで、必要な資産を
{(年間予定生活費)-(年金受給額)}×20年+(葬式代・墓代)
というように見積もることができるのです。
次世代に資産を残そうと考えている人はおいといて、そうでない人は、言ってしまえば最低限この金額を貯めておけばいいという事になります。
資産を残そうと考えている人のための式はこうなるでしょうか。
  {(年間予定生活費)-(年金受給額)}×20年+(葬式代・墓代)+(次世代に残す予定の資産額)

また、すでに退職してすでに年金生活に入っている人にとってはこの情報はより必要なものでしょう。
この人たちは、年金受給額が既にわかっています(当たり前ですけど)。自分の資産額もわかっています(わかっていない人も多いのでしょうが)。
この場合、葬式代・墓代がわかれば、どのレベルの生活をすればいいのか、どのレベルの生活をできるのかということを導くことができます。すなわち、予定生活費がわかるということです。
  (年間予定生活費)={(資産)+(年金受給額)×20年―(葬式代・墓代)―(次世代に残す予定の資産額)}÷20年

便宜上20年で計算していますが、もっと長生きする人もいるでしょう。
30年くらいで計算しておいた方が安全かも知れません。
一回、ちゃんと計算をしてみるとおもしろいですよ。

Sep 26, 2009

電動アシスト自転車の出荷台数が原付を上回る

週刊ダイヤモンド2009/09/26号の自転車特集からです。
なんと、という感じですね。

2008年、電動アシスト自転車の国内出荷台数は前年に比べて12.5%増の31万5千台。一方50cc以下の原付バイクの国内出荷台数は29万5千台。初めて電動アシスト自転車が原付を上回りました。
すごいですねえ。
ただ、国内出荷台数の推移を見てみると、原付の台数が大きく落ち込んできたことが大きな要因ですね。
1996年に90万台弱だったのが、たった12年で1/3に減少してるのですから。
僕が大学生のころは、かなりの割合で原付を持っていました。仙台は坂が多いですし、さらに学校が山の上にあったし。
それが、いまやこの程度なんですね。

対して、電動アシスト自転車は1993年にヤマハから登場、1996年時点で約10万台の出荷台数です。そして、12年で30万台まで増えました。徐々に徐々に増えているようですね。

これらを見ると、原付から電動アシスト自転車に乗り換えたというよりも、単純に原付を持つ人が減ったということですね。
なんででしょうか?

僕に考えられるのは、まず学生数の減少。しかし、文部科学省の学校基本調査の資料を見ると、逆に大学生の在学者数は増加傾向のようです(ちなみに平成21年度:2,845,965名)。

であれば?・・・公共交通機関の充実化?
これについてはよくわかりませんね。
ただ、ここ10年くらいでそんなに変化があったのでしょうか?

他には?
記事によると、
ガソリン代の高騰や環境意識の高まりも相まって、最も手軽な乗り物である電動アシスト自転車の人気が高まっている。
とありますが、これは怪しいですね。これでは、急激な原付の減少は説明できないですよ。

ということで、今の僕にはちょっとわかりません。


昨年、法改正があり、
従来、人力とアシスト力は時速15km未満において最大1対1に定められていたが、改正後は時速10km未満において1対2となり、低速時でのアシスト力がより強く、女性や老人でもこぎ出しや坂道がより楽になった。
そうです。これはけっこうでかいですね。
ただ、このことを販売増大につなげるためには、このことを消費者にどうアピールしていくかが重要でしょうね。
また、女性を取り込むには、もう少しデザインも考えたほうがいいかも知れないですね。電池の分、ただでさえ大きく不格好になりがちですから。

なんにせよ、今後も電動アシスト自転車の数は増えていくでしょう。
一方の原付に未来はあるのでしょうかね?
どうでもいいですが、心配です。


Sep 25, 2009

シルバーウィークに映画を5本

5連休で映画を5本見ました。

僕のPCのディスプレイは22インチWなのですが、これで初めて映画を観てみました。けっこういけますね。
DENONのアンプとスピーカーをつないでいるので、音もいいです。
DVDプレイヤー(あるいはビデオデッキ)を持っていないので、家でDVD(ビデオ)を観ることはなかったのですが、これからは、家での映画鑑賞もありですね。
そのことに気づきました。

さて、観た映画をご紹介します。

1. ミス・ポター
これはいい映画です。大好きです。
観るのは3回目です。最初は映画館で、2回目は飛行機の中で、そして3回目です。
レニー・ゼルウィガーとユアン・マクレガーが出ています。
どちらも僕の好きな俳優です。いい俳優がいい映画を作ります。
もちろんストーリー前提ではありますが。
ピーター・ラビットの原作者、ミス・ポターのお話。
おススメの映画です。音楽もいいですよ。

2.エリザベスタウン
ずっと観たかった映画です。
オーランド・ブルームとキルスティン・ダンストです。なんかミーハーな感じは否めないですね。
内容は... う~ん。いまいちよくわからない。
なんだか、細切れにしたものをつなぎ合わせた感じ?
もちろん映画はそうやって作るのですが、途中のピースをところどころ入れ忘れているような感じがしました。
正直、期待はずれ。

3.イル・ポスティーノ
最高の映画です。僕の一番好きな映画です。
久しぶりに観ました。
ビデオは持っていたのですが、社会人になってからビデオプレイヤーを持っていなかったので、観ることができませんでした。
いや~、ホンマにええですわ。
イタリアの小さな島が舞台です。産業は漁業のみの小さな島。
無色の中年男、マルコ・ルオッポロは郵便局に臨時の配達人の仕事を見つけます。配達先は一人だけ、チリから国外追放されてその島にやってきた詩人のパブロ・ネルーダ。
マルコはその詩人に毎日郵便を届けます。そして、徐々に友情が、というよりは師弟関係のようなものが築かれていきます。
そして...、ぜひ映画を観てください。
間違いないですからね。

4.奇跡のシンフォニー
これも観たかった映画です。それにしてもタイトルはなんとも怪しげですね。
良かったです。期待以上でした。
ストーリー的にはちょっとありえないと思うのですが、それでも引き込まれていきます。
フレディ・ハイモアはやっぱり天才子役ですね。すばらしいです。
他の俳優もみんないい味だしてます。
素敵な映画でした。

5.宇宙戦争
僕はトム・クルーズが好きです。だから、これも観てみました。
評価は低いですが、結構楽しめましたよ。最後以外は。
最後はあっけなさすぎですね。えっ…、それで終わり?って感じです。
でも、本当に宇宙人がやってきたとしたら、彼らにとって一番の脅威はそれかもしれないですね。ありえない話ではないです。
一つ結末以外に気に入らないことがあります。宇宙人をもう少しなんとかできないか?
地球人よりも進んだ知的生命体なんですよね?それなのに、本当にエイリアンじゃないですか、あれじゃあ。
まあ、しょうがないですけどね。実はあんまり期待はしてなかったし。
それにしても、ティム・ロビンスが出てきたことにびっくり。なんで?そしてなんで、そんなにぶよぶよ?
役作りのせいなのか、無情な時間のせいなのか。

今後もPCで映画を観ることにします。

自転車市場規模は年間1000万台、1000億円

今週の週刊ダイヤモンドの第一特集は自転車です。
興味があったので、つい買ってしまいました。

最近、自転車通勤にちょっと興味があります。
僕が考える自転車通勤のメリットは
   1.満員電車に乗らないですむ
   2.健康に良さそう
   3.実は電車よりも速く会社に着く?
   4.飲み会を断れる?
   5.何より、楽しそう 
反対にデメリットは
   1.本が読めない
   2.英語、音楽が聞けない(危ないからね)
   3.汗をかくでしょ、シャワーしたいですよね
   4.雨の日が嫌
などですが、やっぱり楽しそうなのです。毎日体を動かせるのが楽しそうなのですよね。
でも、雨の日って、みなさんどうしてるのでしょうかね?カッパ着て走るのでしょうかね?
大学のときは、カッパ着て原付に乗ってくる人は結構いましたが。
僕はいやです。

実際、自転車通勤の人は増えているのではないでしょうか?
スポーツ車などは、08年、前年比68%増らしいですから。この中に通勤用に購入した人結構いますよ。
金融不況というのもありますし、健康ブームというのもありますし、かっちゃん(勝間氏)効果ってのもありますね、きっと。
記事によると、
「自転車で自宅から勤務先まで1時間以内で無理なく通える距離としては、15kmが一つの目安となる」とのことです。ロードレーサーであれば、都会の場合は平均時速15~20km程度と考えるとよさそうです。
東京で15kmであれば、実は結構いけますね。

僕は中学のときは自転車通学でした。いわゆるママチャリですね。なつかしいですね。
20~30分くらいかけて学校まで通ってました。
今、グーグルマップで距離を測ってみると、8~9km、下手すると10kmあるんですよね。ホンマ?5kmくらいやと思ってたんだけど。
むっちゃ田舎なので、信号で止まることなどほぼありませんから、実は結構走れてたのかもしれないですね。
ロードレーサーって、もっと全然速いらしいので、乗ってみたいですねえ。

脈絡のない文章になってしまいましたが、自転車に興味を持ち始めた今日この頃なのです。

Sep 14, 2009

ベルリン出張

9/6~12までベルリン出張でした。

ベルリンはいいところでした。
フランクフルトよりも僕は好きです。
街は思ったよりもきれいだし(でも道が吸いがらだらけなのは、どの都市も同じですね)、食事もうまいし(ただし、イタリアンと中華などです。ドイツ料理は食べてません)、それに、緑が多い。

ガイドブックによると、ベルリンは23区の1.5倍程度の面積に350万人の人口だそうです。
意外に広い。そのわりに人は少ない。
とても広い森みたいな公園はあるし、あちこちに緑があります。いいですねえ。

天候も最高でした。これは多分たまたまのラッキーでしょうが。
快晴で、気温はそれなりなのですが、湿度がないのでそんなに気になりません。
さすがに、直射日光にさらされると暑いし眩しいのですが、木蔭に入れば非常に涼しい。仙台の夏もこんな感じでしたが、それ以上です。
天候のせいで、非常に明るい、さわやかなベルリンを過ごすことができました。

行く前はベルリンという街にそんなにいい印象はなかったのですが、いい街ですよ。
素敵です。
おそらく、日本人観光客にもそんなに人気のある街とは思えないベルリンですが、おススメしておきます。


Sep 4, 2009

2007年の年間実労働時間の国際比較

『プロの残業術。』(長野慶太)という本に労働時間について書いてありました。

以前、2008年の年間実労働時間について書いたのですが2008年の常用労働者1人あたりの年間実労働時間が1792時間に)、今回はその国際比較です。
出典は「OECD Factbook 2009」らしいです。

2007年の年間実労働時間の国際比較
韓国 :2316
ポーランド :1976
メキシコ   :1871
イタリア :1824
アメリカ :1794
日本 :1785
カナダ :1736
オーストラリア :1722
イギリス :1670
フランス :1533
ドイツ :1433

なんてこった。韓国ダントツ!2316時間ということは、単純に12で割ると約193時間。月20日働くとして、1日9.65時間。
あれ?……そんなにたいしたことないな……。
まあ、平均ですからね。どちらかといえば、分散のほうが興味ありますけどね。

日本はもっとたいしたことないですね。
なんと、アメリカと同等ですよ。
「エコノミック・アニマル」と呼ばれたころは、遠い過去のことです。
この現実をしっかり見ておく必要があります。

それにしても、ドイツなどは少ないですね。
欧米とひとくくりにしてしまいがちですが、このデータを見ると全く違いますね。


2008年の常用労働者1人あたりの年間実労働時間が1792時間にで、僕は2008年は不景気だったから労働時間が少ないのだろうと書いたのですが、全くの間違いでした。
ここに深くお詫びします。

「1987年に2100時間だった年間実労働時間はがんがん下がり続け、21世紀に入って、ついに1800時間を切った。ちなみに、1800時間を割り込んでからは、ほぼ横ばい」というのが本当のようです。短期的な不景気のせいなんかじゃなかったです。もっと大きな流れでした。
約15年で15%も減ってしまいました。すごいですね。
この一番の要因はなんでしょうか?と考えて思い当たったのが、週休2日制の導入。
50週と考えると、その半日として、単純に25日分の労働時間が消えてしまったことになるのです。これは8時間労働で考えると、200時間の減少になります。
やっぱりこれですね。


最後に、この本より、
「三度の飯より好き」なことに長時間没頭して死んだという人を私はしらない。
ゆとりでいいと言うのもあなた。夢を追ってあと一息がんばれと言うのもあなた。

Sep 3, 2009

『世界を変える人たち』

新宿のブックファーストで出会った本です。
帯にはアメリカで大絶賛!社会起業家を知るための必読書とあります。いい本ですよ。
この本屋はなかなかやりますね。

その通り、社会起業家についての本です。
内容は2部構成で、①社会起業家10人の事業紹介と②社会起業家について(現状、必要性、資質など)となっています。

では、「社会起業家」とはなんなのか?
この本での定義は簡単です。「世界を変える人々」
さらに、
社会の重要な問題を解決に導くために新しいアイデアを抱き、不屈の精神でビジョンの実現を目指す人々、頑として弱音を吐かず、けっして諦めずに、どこまでもどこまでもアイデアを広げていく人々、
とのこと。なるほど、なるほど。なんかすてきな感じがしますね。


それでは、成功する社会起業家の資質とは何なのか?ここでは6つ挙げています。
  1. 間違っていると思ったらすぐに軌道を修正する
  2. 仲間と手柄を分かち合う
  3. 枠から飛び出すことをいとわない
  4. 分野の壁を越える
  5. 地味な努力を続ける
  6. 強い倫理観に支えられている
結局、「社会」がついてはいますが、成功するために求められるものは普通の起業家と変わらないということですね。
これまで多くの社会起業家たちは存在していて、地味な努力を続けてきたのだと思います。そして、最近になって、これらの人々・組織の活動に注目が集まるようになってきました。
やはり、インターネットの普及が大きい要因なのでしょうか?様々な情報を入手できるようになったことが大きいと僕は思います。


この本の中で、最も僕の印象に残ったのは、最後の部分でした。
私はこの本の取材を始める前、社会起業家は「世の中や他人のために尽くしたい」との思いに突き動かされているのだろう、と想像していた。だが、そうではなかった。彼らは自分の思いに従い、本能の赴くままに行動しているのである。そしてそのような行動をとおして、得がたい褒美を手にしている。
結局そういうことなのです。やはりそうなのです。めっちゃ納得。

なぜ、このような活動をしているのか?
それは、「やりたいから!」。自分が満足できるから。そういうことなのです。

では、なぜそれがやりたいのか?それで満足が得られるのか?
それは、……結局、性格というか、その人の本質の部分になってくるのでしょう。
だから、これはきっとうまく説明できないですよ。
なんだかんだ、それらしい理由をつけることは可能でしょう。でも、本当は個人の本質の部分で決定されていることであれば、それはもう説明なんてできないと思います。


しかし……、そうすると、結局社会起業家たちは「やりたいから、やっている」だけなのです。彼らにしてみれば。
みんな、いろんなことを「やりたいから、やっています」。
それでも、やることに大きな違いがでるんですね。
それが、僕の仮定が正しくて、その人の性格・本質に依るのだとすれば、ちょっと怖い気がしますね。

そもそも人の性格、本質というのは、生まれつき持っているもの+育った環境、によって決まってしまうと僕は思っています。
生まれつき持っているものというのは、誰にも何ともできません。
そう考えると、どのような環境で育つのかということは本当に重要ですね。
改めて感じます。