地球全体が温暖化しているのか(そして、仮に温暖化しているとして、それは続くのか)はさておき、北極海では確かに海氷が減少しているようです。
そんな氷が減っている北極海について興味深い記事が2点ほどありました。
■北極海の石油開発(日経新聞、9/1)
北極海には、未発見の石油の1割強、天然ガスの3割が眠っているそうで、氷が溶けて開発しやすくなってきたことから、石油大手による開発が本格化してきたとのこと。
エクソンモービル(米)はロシア国営石油最大手ロスネフチと組んでロシア西北部沖で、
ロイヤル・ダッチ・シェル(英蘭)は米アラスカ沖で、
シェブロン(米)はカナダ沖で、 などなど
まあ、おそらく問題がないわけでもない。
沿岸諸国の国益に絡む問題が生じる可能性がまずあります。なんといっても、ロシアの存在が少し不気味ですね。たとえ決まった事であっても、いろんなことがひっくり返る可能性がないとはいえない国ですから。
また、地球温暖化の原因が人的要因であると考える人が多い(僕はまだまだ懐疑的ですが)ことから、これらの開発には様々なところから横槍が入るかもしれません。
また、地球温暖化の原因が人的要因であると考える人が多い(僕はまだまだ懐疑的ですが)ことから、これらの開発には様々なところから横槍が入るかもしれません。
「自分たちで温暖化を引き起こして、シロクマ(まあ、温暖化の犠牲のひとつの象徴ですね)の住処を奪っといて、今度はそこの資源を開発することでさらに自然を破壊するのか」とかなんとか。。。
これらの問題には政治でしっかりと対処して欲しいと思います。開発できるのあれば、するにこしたことはないですから。
中東の不安定さはしばらく、へたすると長期間続く可能性があります。リスク分散という意味でも、北極海で石油が取れることは重要なことだと思います。日本は石油輸入のほとんどを中東に依存していることからも、この北極海開発には積極的に絡んでもらいたいと思います。
そういう意味でも、日本はロシアとの関係をしっかり保っておくべきなんですよ。
■衛星と北極海航路 (日経新聞、9/15)
ウェザーニュースが北極海の海氷を観測する超小型衛星を1年後に打ち上げるとのこと。
海氷が減少している北極海において、リアルタイムで海氷の動きを予測し、安全な北極海航路を示すことが目的らしいです(夏だけ商用船の航海が可能になるらしい)。衛星はアクセルスペースとの共同開発らしいです。僕の後輩もこの衛生の開発に絡んでるそうです。
北極海に航路が開拓されることは、欧州~アジア間の輸送において非常に大きな意味を持ちます。
まず輸送距離が大きく短縮されます。
スエズ運河経由の2/3、喜望峰経由の1/2になるそうですから。
ということは、輸送時間も、燃料も大幅に軽減できます。
これは船側にとっても、荷主にとってもよいことですね。効率もよくなります。
また、海賊の多い海域を通らなくてもよい、という意外な利点もあるようです。まあ、最近はソマリア沖、東南アジアなどで職業としての海賊が多くいますからね。
そしてこの記事を読んで思い出したのが前々回書いた記事(「シベリアをアラスカをトンネルで結んでどうすんの?」)。なんかよけいにいらん気がするんよなあ。。。
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